2010年03月26日
アシェット。

「アシェット」とはお皿の事でフレンチレストランに居ると 普通に皿とは言わずアシェットと言っている、ひげじいではお皿と言っていますが、今日何かでアシェットと言う響きが聞こえて来て「皿の事だよなー」と思った。
同じ料理が載っててもお皿だけで きっと味も価値観も 本当に変わってくる、やっぱりお皿の世界にも一流があり、私は一流のお皿を普通に見て触って 使ってきました。
でも いざ自分で店をやる事になり皿を何十枚も 何種類も買う時に 自分が今まで普通に見てきた皿は半端なく高い物で とてもではないけど手なんて 出る値段ではなかった、妥協して買えるお皿を選び、その皿が手元に届いた時「自分は、こんなお皿しか使えないんだ」「これが今の自分の精一杯のレベル」なんだと強く感じた。
本当はこの「美しくないお皿」を使うのも嫌だったけどひげじいが始まると そんな事も言ってられない、次から次へと料理が出て行った。
ありがたい事に親方様が 愛情をこめて作ってる事もあり 明らかにおなかがいっぱい以外はそんなに皿に料理が残る事はなかった、オープン当初は忙しくて皿の事なんて忘れてた私ですが、ある時ふと お客さんの帰ったテーブルを見た時に思った、テーブルには 空のお皿とお冷のグラスとシルバーしかない、料理が何も残って無いその皿を見て「綺麗に食べ終えたお皿だな」と思った。
自分はこのお皿を見て「美しくない」と思ったけど、今は汚れてるけど「綺麗に見えてる」。これでいいんだ!と思った。
今出来ない 美しいお皿をそろえるよりも、食べ終わった皿をみて綺麗に食べてあるお皿だなと思ったほうが いい気分だし 二流のお皿だけど 料理は残らないのが「ひげじいらしい」と感じた。
そこからお皿に対する考えが変わった。
一流をそろえる事ばかりが全てではなく 中身の方がが大事なんだと。
ひげじいは 山形村にある洋食屋で美しい皿があっても浮いてばかりだったと思う 見栄を張るより 今のそ場所に合った物を使い きちんとお客さんを満足させるのが 今の私に取ったら美しいことですね!


Posted by ひげじい at 12:52│Comments(0)
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